先日、ある高校生が会社見学に来てくれました。
ありがたいことに「リフォーム職人として働きたい」と、弊社に関心を持ってくれたそうです。
その高校生は、一日職場体験をしてくれた後、僕と最後に面談をしました。
素直で、挨拶もできて、明るくて。
すごく「いい子」でした。
でも、面談を終えた時、正直なところ、僕の中には「社会を全く経験していない高校性をうちの社員が受け止めることが出来るかな…」という疑問がよぎりました。
「みんな優しそうだったから」
「ホームページの雰囲気が良かったから」
というような、“安心できそうな場所”を求める高校生を。
もちろん、高校生に強い動機を求めるのは難しいのは分かっています。
社会のことをまだよく知らない中で、自分なりに「不安がなさそうな場所」を探す。
みんなそう。
でも、それだけじゃ壁にぶつかる。
社会は、優しさだけで成り立っているわけじゃないからです。
そんな中で、その高校生が面談の最後に、こう聞いてきました。
「この会社で大事にしていることは何ですか?」
たぶん、どこかで聞いたことがある“定型の質問”だったと思います。
理念的な言葉を引き出そうとしてくれたのかもしれません。
でも僕は、少し視点を変えて、こんなふうに答えました。
「この会社に限らず、社会に出て一番大事なことは“自立”することだよ」
「たとえば君が、お父さんやお母さん、お兄ちゃんに一生懸命“蕎麦”を作ったとするよね。多少まずくても、きっと“美味しいね”って喜んでくれる。頑張ったね、って褒めてくれると思う」
「でも、もし君が“蕎麦屋”を開いたとして、同じ蕎麦を出したらどうなると思う? “美味しくない”って思われたら、誰も来てくれなくなる。そういう蕎麦屋って……どうなる?」
「そう、潰れるんだよ。それが“社会”という場所なんだ」
「だからね、自立っていうのは、自分の作った蕎麦が“お金を払ってもまた食べたい”って言われるレベルにまで、自分の腕を磨いていくこと」
「人に喜んでもらうっていうのは、“優しい人に囲まれているから”じゃなくて、自分の力をちゃんと育てて、価値を提供できるようになることなんだよ」
「そのために、努力して、成長して、ちゃんと“自立”していく。
それが、社会に出るってことなんだよ」
……と言ったら、ちょっとシュンとしてました。笑
でも、本当に伝えたかったのは――
“本気で来るなら、本気で迎えるよ!、ということです。
「優しそうだから」ではなく、
「この環境で、自分を磨いて、自立していきたい」――
そんな想いで選んでもらえる会社でありたいし、
その覚悟に応えられる会社でありたい。
僕たちは、これからもそんな“若者のスタートライン”を、まっすぐ応援し続けていきたいと思います。
いい会社を創りましょう!