いい会社をつくりましょう。suidobi代表清水の経営日記
『事実と解釈』
『事実と解釈』
事実と解釈 〜「お米が安くなる」というニュースから考える〜
最近のニュースで、こんな報道がありました。
「政府が備蓄米を放出し、お米の価格を下げ、国民生活を守る方針を打ち出した」
これは事実です。政府が備蓄米を市場に出すことで、流通量を増やし、価格を下げる。確かにこれは、家計にとってはありがたい話のように見えます。
ですが――
この“事実”に対して、マスコミ各社は実に多様な“解釈”をしています。
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マスコミA:「政府は物価高騰を抑え、国民の味方だ!」
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マスコミB:「新米の需要が減り、農家の生活が苦しくなる!」
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マスコミC:「自由競争ならなぜ今まで備蓄米は流通しなかったのか?」
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マスコミD:「そもそも備蓄米なんて、おいしくない!」
まったく同じ「事実」から、これだけ違う「意見」「主張」「論点」が生まれる。
私が言いたいのはここです。
たった一つの事実から、無限の解釈が生まれる。
では、「何を信じればいいのか?」
私は、こう思います。
「解釈を信じるか信じないか」の話ではなく、
「無限の解釈をどう受け止め、自分で考えるか」が大切だと。
これからの時代、私たちに求められるのは、「受け止める力」「咀嚼する力」です。
つまり、他者の見方に耳を傾け、そこから自分なりの判断軸を磨く力。
この力を高める方法は、シンプルです。
たくさんの“事実”に触れること。
そして、多くの人と“解釈”についてディスカッションすること。
弊社では現在、3種類の新聞を社員に自由に読めるように置いています。
ただ…実際に読んでる社員は、まだまだ少数(笑)
でも、私は期待しています。
新聞でもニュースでも、SNSでも構いません。
「事実に触れ、自分の頭で考える」社員が増えていけば、
会社全体の“見識”が高まり、“判断力”が高まり、“人間力”が高まる。
そしてそれが、豊かな人生への一歩になると信じています。
ちなみに、私は今回の「備蓄米の解放」という事実を、こう解釈しています。
自民党が次の参議院選挙に向けて、JAではなくSNSに重きを置き始めた――つまりJAというとんでもない選挙基盤が絶対的存在ではなくなった大きな出来事。
これはあくまで“私の解釈”です。
ぜひ、皆さんも自分なりの解釈を持ち、誰かと語り合ってみてください。
「良い会社」は、「よく考える社員」が作る。
いい会社を創りましょう!